英空軍の派遣隊が多国間共同訓練参加のため日本に飛来
英国空軍の派遣隊1隊が、米空軍が西太平洋で展開している多国間共同訓練「モビリティ・ガーディアン23」に参加するため、7月18日(火)、日本に到着しました。
英空軍からの派遣隊は、空中給油・輸送機「ボイジャー」1機と、英空軍戦術医療飛行群の人員から構成され、自衛隊の医官・衛生科隊員と米国、カナダおよびニュージーランド各国空軍で航空医療を専門とする医官および衛生兵と航空医療後送訓練を実施します。
本派遣は、担架および高度医療要患者の双方の輸送に適した「ボイジャー」が、人道支援・災害救助活動(HA/DR)における長距離戦術航空医療後送 のシミュレーションを行うところから始まりました。機中では、模擬患者に対して医官および衛生隊員が医療訓練を実施します。日本到着に際して、航空自衛隊の医官・衛生科隊員が加わり、更なる訓練を実施しています。
この訓練は、各国軍の航空医療要員の相互運用性を向上させることを目的としており、各国の要員が自国以外の機中で運用する必要が生じた際に対応できるよう手順を確立することが目的です。英空軍「ボイジャー」は引き続き日本で展開される本訓練にも参加し、地上および運航中の様々な医療事態を想定した訓練をとおして、各国は相互運用性を向上させます。
駐日英国国防武官のコリン・ウィリアムズ海軍大佐は、次のように述べました。
「「ボイジャー」および戦術医療飛行群の日本飛来は、英空軍による日本への派遣においてこの数年で最も象徴的な出来事です。今年5月に広島でスナク首相と岸田首相が合意した「広島アコード」により、さらに加速する英日の二国間関係の深化を体現しているだけでなく、多国間関係や同志国が連携して地域の平和と安全保障に貢献することを実証しています」
本派遣隊の隊長を務めるフィリップ・フォスター空軍中佐は、次のように述べました。
「この訓練に参加することは、英国および英空軍にとって大変重要であり、その一翼を担えることを大変光栄に思います。戦略的に重要なこの地域における英国の意志を発展させることによって、チームのひとつとして自衛隊との協力関係をさらに拡げる機会を与えられました。我々の優れた医療チームの能力を引き出すとともに、有事における自衛隊の能力を高める支援をすることで、平和と安定の促進に寄与するために本訓練に参加しています」
多国間共同訓練「モビリティ・ガーディアン23」の日本での訓練は7月20日まで実施され、その後、英空軍の派遣隊はグアムを経由して英国に帰還する予定です。
Notes to editors:
- https://www.raf.mod.uk/aircraft/voyager/
- https://www.raf.mod.uk/our-organisation/stations/raf-brize-norton/
モビリティ・ガーディアン23の米空軍の見解と背景について: